「思い通りにならないと怒る、暴力的、パニック、癇癪」への解決方法

困りごとと解決方法の詳細

4歳でアスペルガーの診断がついた男子です。
反抗期と重なったこともあり、中2の頃から高校3年の秋頃まで、納得のいかない点があると不機嫌になった。
普通のお子さんだったら、多少納得がいかなくても、諦めることができそうなことであっても、自分の中でうまく処理ができず、イライラしていた。
注意すると、母親のちょっとした言葉に反応して大声を出して暴言を吐き、部屋の壁に穴をあけたり、家の外に出て叫びながら家のドア、壁、ガラス窓を蹴ったり、夜の遅い時間でも家を飛び出してしばらく帰ってこなかったりした。
気が済んで戻ってきても、その後も不機嫌で、口をきかなかったり、用意した食事をとらなかったりしたことが何日か続いたことがある。
解決方法として、まずは障害の特性について、インターネットなどで調べ、理解することが第一かと思う。
我が子は暴れている間はこちらが何を言ってもダメだったので、落ち着くまでひたすら待った。
また、ある程度落ち着いたら本人の話をよく聞き、本人の思いを受け止めてあげることが大切だと思う。
我が家では話を聞くのは父親の役目で、本人はドライブが好きなので、父親と2人でドライブし、好きなラーメンを食べながら話していた様子。
また、家族以外で、本人の特性について理解した上で話を聞いてくれる人がいると助かる。
我が子は近所に住む祖父母や、通っていた塾の先生が大好きなので、話を聞いてもらっていた様子。
大学生となった今は反抗期を乗り越え、1人の大人として私たちと対等に話すことができる。
あの頃を振り返ると、暴れている間は、本人が自分の中に湧いてくる怒りの気持ちを処理できなくて一番辛いのだと捉え、本人の言動や行動に過剰に反応せず、冷静になるのが大切だと思った。
ただ、こちらもロボットではなく人間だから、腹が立つこともあるので、そのようなことをすると周りがどう思うかを後から考えさせることも必要だと思う。
我が子の場合は問題行動が家の中だけでなく、他人を傷つけたり、他人の物を壊してしまうなど、社会的に罪に問われるようなことにならずに済んだ。
小さい頃から戦隊ものや時代劇、格闘技など、暴力的なものは本人が一切見ようとしなかったので、元々他人が痛い思いをするのが嫌だという本人の特性もあるかと思う。

専門家からのアドバイス

困りごと、なぜ？どうして？どうしたらいいの？

人はイライラしたり怒ったり泣き叫んだり、様々な形で自分の心模様（情緒）を表現します。一歩離れて見てみると、子どもは周りの人々にどこかで『分かってもらいたい』と思っているように感じます。ただ、それを表現する方法が下手だったり、気持ちがあふれすぎてコントロールできなくなってしまったり...。思春期には心も体も揺れ動き、尚更自分をコントロールする余裕がない方も多いです。ご家族の報告を読むと、共通する解決方法は、そばで状況を見守りながらの『子どもに合わせた対応』という点です。イライラする前の対応、イライラ中の対応、イライラが落ち着いた後の対応、正解はありませんがどれも参考になります。「見守っているよ、〇〇でどうしていいか分からなくなったんだね」と言葉にしなくてもそのような雰囲気が大切です。子どもは『分かってもらえる』他者の存在に気付き安心すると、時間はかかりますが少しずつ情緒コントロール能力が高まっていきます。『分かってもらえる』存在が家族以外にも増えると良い循環に繋がる方が多いようです。

具体的にどんなことをしている？おススメ・役立ち情報は？

心模様（情緒）については多くの投稿が寄せられています。f4さんのお子さんは診断をもっておりますが、経過や子どもに合わせた具体的な対応が丁寧に記されており参考になります。専門家が語るよりもよりリアルで説得力がある内容です。d3、d8さんは社会人になりそれぞれ働いています。d8さんのお子さん本人が投稿してくれた「その日は休み自分で切り替えた」、h8さんの「トイレで気持ちを切り替えている」という内容は、ご家族でなく自らが問題解決方法を身につけて実践しており、これまでの子育ての賜物であり、閲覧者の皆さんにも良い見通しを与えてくれる投稿ですね。