困りごとと解決方法の詳細
どこへ行くにも毛布が手放せず、低学年まで学校にもっていってました。
学校の先生から、小さくした方がいいとアドバイスを受けましたが、本人のこだわりがひどく、なかなかうまく行きませんでした。
学年が上がる前に、学校の先生たちやクラスのみんなにみてもらい、毛布をバックにすることで、(毛布カットは学校で本人と先生とでやりました。)持っていっても目立たなくはなりましたが、自宅では、未だに持ち歩いています。ものを小さくして、形をかえて、落ち着くまでには時間がかかりますが、家族じゃない他の方にも協力を得ることが大事だと学びました。
専門家からのアドバイス
困りごと、なぜ?どうして?どうしたらいいの?
具体的にどんなことをしている?おススメ・役立ち情報は?
家庭・集団生活における『こだわり行動』の背景には、『環境』の変化に対する見通しの乏しさが影響を与えていることが多く、家庭・集団生活ともに、日々の活動がある程度ルーティンに展開され、次に何がこの後展開されるかを写真や絵で確認できるように掲示する等の工夫は有効であることが多いです。安心した環境の繰り返しの経験により、見通しがもて儀式的なこだわりが減る子どももいます。集団生活は家庭生活に比べ、他者のプラスの影響も期待できるため、先生方と情報共有を密にとることが大切です。
『こだわり行動』、最近では園や学校の先生方、ご家族もよく使うようになってきたように感じます。また、『こだわり行動』=「自閉症」という偏った見方で子どもを捉えている方が依然として存在します。家庭・集団生活で使用する『こだわり』は、子育てをするご家族、運営する先生方にとって家庭・集団生活を乱す要因、としてとらわれがちですが、今回投稿いただいたご家族の報告にあるように、家族、先生方が子どもの特性に合わせてうまく対応してくれる場面が増えてきているように感じます。見方を変え家庭・集団生活から切り離せば『こだわり』は、物事に妥協せず、とことん追求する、という側面を持っています。投稿にあるように苦手な刺激や活動がある一方で、好きなキャラクター、好きな乗り物、好きな人物、得意なこと、勝負に勝つことを追求し、秀でた力を身に付ける可能性も。テレビ朝日系列で放映されている「博士ちゃん」を見たことがありますか?そこに出てくる子どもたちは皆活き活き語り、ご家族も穏やかに見守り付き合ってきれているように感じます。子どもが主体となる子育て、簡単ではありませんが苦手を理解し目立たないように大人が調整し、『得意』・『好き』≒『こだわり』を極めるという選択肢があるとその子らしい社会生活に繋がるかもしれません。