困りごとと解決方法の詳細
じっとしていることが苦手で、教室や廊下を走り回っていた。
アンパンマンとばいきんまんのぬいぐるみが好きなので、それを持たせたら落ち着いた。幼稚園の先生にはいつもアンパンマンとばいきんまんのぬいぐるみを持たせていてほしいとお願いした。
専門家からのアドバイス
困りごと、なぜ?どうして?どうしたらいいの?
具体的にどんなことをしている?おススメ・役立ち情報は?
落ち着きがない・多動と捉えられがちな特性を逆手にとって、集団生活において『興味・関心』のあるものを持つことを許してあげる対応、子どもにとっては『安心』に繋がったのではないでしょうか。おもちゃ等の園内への持ち込み禁止が多いですが、集団生活に慣れてくると必要なくなることもありますので、園の先生方と相談し、『安心』という軸で許可が得られる良いですね。
『多動・衝動』、この用語も最近では園や学校の先生方、ご家族もよく使うようになってきたように感じます。また、『注意散漫』同様に『多動・衝動』=「ADHD」という偏った見方で子どもを捉えている方が依然として存在します。家庭・集団生活で使用する『多動・衝動』は、子育てをするご家族、運営する先生方にとって家庭・集団生活を乱す要因、としてとらわれがちですが、今回投稿いただいたご家族の報告にあるように、家族、先生方が子どもの特性に合わせてうまく対応してくれる場面が増えてきているように感じます。見方を変え家庭・集団生活から切り離せば『多動・衝動』は、『興味』・『関心」のあることに対して好奇心旺盛である、という側面を持っており、『こだわり』と通ずるとことん追求する部分があります。投稿にあるように、子どもは『環境』が整うことで本来の力を発揮することができ、他者が思いつかないアイデアを出す子どももいます。多動・衝動性も脳が管理する機能の一つであり、性格によるものではなく悪気はありません。家庭・集団生活ともに『環境』の影響を受けやすいという特徴を忘れず、成功体験に繋げる『環境』を整えながら経過を追うことが大切です。