困りごとと解決方法の詳細
子どものころから姿勢は悪かったが、高校生になっても姿勢が悪いままである。
体育の体幹トレーニングで、ヨガ姿勢はキープできるように本人も努力したが日常での姿勢の悪さは改善されない。
姿勢が悪いままでは、長時間の学習も集中できないのではないかと、学校でもよく注意された。
立ち姿もお腹がぼてっと前に出たように立つので、荷物が多い時は腰痛を訴えることもあった。
二人で歩く時は、「姿勢がいいと背が高いね」や「背がスラっと見えるとかっこいいよね」とできるだけプラスメッセージで姿勢が崩れていることを伝えた。
専門家からのアドバイス
困りごと、なぜ?どうして?どうしたらいいの?
具体的にどんなことをしている?おススメ・役立ち情報は?
姿勢の崩れに対して体幹を育てる活動を取り入れることがあります。手押し相撲やおしくらまんじゅうなど、全身で踏ん張ることができるような遊びや風船バレーや公園遊具遊びなど、バランスを取りながら手足をコントロールして動くような運動を取り入れることで姿勢を保つ基盤を作っていけると良いと思います。また、机と椅子の『環境』を調整して、しっかり足が床について踏ん張れる姿勢にすることも大切です。長い時間、同じ姿勢を保つことが苦手な場合には、適当なタイミングで席を立つ機会(クレヨン等をロッカーに取りに行く機会、黒板を消す係等)があると、姿勢のくずれが一度リセットされ有効です。
幼児期後半、児童期を中心に、姿勢の崩れについて相談を受けることが多くなります。粗大運動や微細運動のページで少し示しましたが、子どもが発達していき思い通りに体を動かしコントロールできるようになるには、身体に備わった各種感覚機能が十分に機能し、身体の中心にある体幹が十分に働くことが大切です。準備が整うのは脳機能から考えて10歳、少なくとも小学校中学年までのお子さんの場合、長時間姿勢を保つことは簡単ではない、と考えると良いです。姿勢の崩れを声掛けで修正することにはあまり意味がありません。それよりは、崩れが見られてきたら、一度立ち上がり、姿勢をリセットする機会を随時入れたり、椅子を調整したりし、子どもが叱られない『環境』を整えることが大切です。ただし、姿勢の崩れの背景に他の要因(視機能不全、整形疾患)が含まれる場合がありますので、なかなか改善されない場合は医療機関に相談しても良いと思います。