「体の動き・走り方が気になる」への解決方法

作業療法、習い事を実施した

困りごとと解決方法の詳細

手先が不器用で体のバランスも悪く、よく物にあたったりしていた。
作業療法を行い、少しずつ体の使い方を教えてもらった。
家庭では手先を使う書道、ピアノ、全身の動きを必要とする水泳を習わせた。
残念ながら今でも物にはよくぶつかっている。

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専門家からのアドバイス

困りごと、なぜ?どうして?どうしたらいいの?

協調運動という言葉、聞き慣れない方もいるかもしれません。人との協調性、というと他者と上手くやっていくこと、と繋がる方もいるでしょうか。協調運動とは、身体の各種感覚・部位を使いながら、ちょうどいい力加減で行う運動を言い、微細運動のページでは、目と手の協調(目と手をちょうどいい力加減で使用する)についてお話ししました。手足、目と手、目と足、全身、など協調運動は様々な機能を一つにまとめて運動するため、粗大運動のページでもお話ししましたが、縄跳びや自転車など、自分の体を使いこなすことが求められます。『不器用』とご家族や先生方が判断する方々は、各協調運動の完成形を知っているため、この協調運動がうまくいっていない場合に、「うちの子不器用だ」と判断します。協調運動の獲得は、子どもの能力に合わせて『ちょうどいい課題の提供』の積み重ねが大切です。『作業療法士(OT)』の介入が役に立ったという報告がありますが、作業療法士は『応用的動作能力の改善・回復』を国から期待されており、協調運動もその一つになります。医療、保健、福祉領域で働く作業療法士に子どもの状態を一度把握してもらうこともおすすめです。

具体的にどんなことをしている?おススメ・役立ち情報は?

手先の不器用さのあるお子さんは粗大な運動の不器用さもあることがあります。協調運動に対して、作業療法場面ではサーキットやブランコ、ボールを使った遊びなど、その子の段階に合わせた粗大運動を通して自分の身体のイメージやちょうどいい力加減で動くこと、運動を組み立てる力を育てる活動を取り入れています。また、ハサミや鉛筆、お箸など微細な道具操作に繋がるように、ブロック遊びやトングを使った活動、新聞びりびり遊び、粘土を使った宝探しなど、玩具遊びを通して両手一緒の動きや別々の動きが引き出せるような活動を行っています。力加減は目に見えないものなので、調節が難しい機能のひとつです。ボールを目標のところまで転がすゲームや、砂場での棒倒し(砂山にさした棒が倒れないように砂を崩す)等、力加減が目に見えやすい活動もおススメです。

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