「行き渋り」への解決方法

親も一緒に歩いて学校へ行った。

困りごとと解決方法の詳細

入学式後、2日間は登校班で歩いて登校していましたが、3日目から朝泣くようになりました。「行きたくない」「お家にいる」など訴えがありましたが、本人の気持ちも受け止めつつ、親が一緒にいることで不安が軽減されるようでしたので、登校班で親も一緒に学校まで歩いていくことにしました。一緒に歩いている中で、本人の気持ちも落ち着き、気持ちも切り替わる様子がありました。泣かずに歩いていても、学校に着くと昇降口で泣いてしまうことや不安を訴えることがありましたが、担任や他の先生に受け入れの協力をしてもらいました。本人の性格を理解してもらうために担任には4月の早い時点や朝学校でお会いした時に状況共有しました。毎日スモールステップでの変化がみられ、4月後半には泣くことはなくなり、昇降口で本人から親と離れられることも増え、また、友達に声をかけられて表情が明るくなる様子もありました。学校には行くようになりましたが、下校時は「学校に迎えにきて欲しい」「児童クラブも早めに迎えにきてほしい」などの要望もありましたが、そこを見通せると、朝の登校や学校も頑張れるようでした。

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専門家からのアドバイス

困りごと、なぜ?どうして?どうしたらいいの?

子どもは生まれてから少しずつ、他者との関わりが広がっていきます。生まれてから最初の他者は家族、その中でも保護者である母親、父親に守られ生活を続けていく過程で、少しずつ他者と接する機会が増えていきます。例えば、兄弟姉妹、近所の方や家族の友人・知人、祖父母等、多くの方と保護者を介して広がりますが、環境の影響も大きいですね。一方、ライフステージが進んでいく過程で、家族は生計を立てるため、子どもたちは家庭以外での学びを得るため、保育園や幼稚園、小学校や児童クラブ等の集団機関を利用することが日本社会のスタンダードとなっています。 子どもたちは家庭以外の環境で、保護者という守られた環境から離れ、新たな大人や子どもと接する機会となりますが、誰もが戸惑い、気を使いながら集団に適応しようと頑張っているのです。安心・安全な環境で自分の力を発揮するには個人差が大きいため丁寧な確認が大切です。子どもが「嫌だ」という発信をしている理由は何かしらあり、具体的なもの(人や内容)もあれば、雰囲気など様々です。

具体的にどんなことをしている?おススメ・役立ち情報は?

新たな環境での生活、誰もがストレスを感じることを予測し、最初の数日行けたとしても、今回のように途中から行けなくなることはあると知っておくことから始めましょう。また、家庭での様子が普段と変わらないか気に留めながら、学校での様子は連絡帳や授業参観等を利用して出来る限り把握してみましょう。行けなくなった理由の背景に、家庭で感じられる「安心・安全な環境」が整っていないことも一つです。まずは保護者のできる範囲で「安心・安全な環境」を作るお手伝いができるといいですね。ただし、ご家族も仕事をされていたりご兄弟の世話があったり、と保護者にできることには限界があります。「安心・安全な環境」を作るためにはそこに所属している先生方の理解が欠かせません。状況を共有し、積極的に助けを求めていき、理解者を増やすことから始めていきましょう。

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